2024/06/17

腰痛に効果的なセルフケア

 肩こりに次いで悩みが多いのが腰痛ですよね。

育児や家事、仕事での荷物の移動や座りっぱなしなど様々な原因でなっています。

そこで今回は腰痛に関する内容をまとめてみました。

1.腰痛って何で起こるの?

2.腰痛に対するセルフケア

3.まとめ

1.腰痛って何で起こるの?

腰痛の生涯罹患率は約80%といわれていて、人が二足歩行をする以上切っても切り離せない疾患の一つといえます。また、一口に腰痛と言っても、立ち上がるときに痛むとか、腰をかがめたときに痛む、歩くときに痛むなど痛み方も異なると思います。

腰痛が起こる原因としてあげられるのは以下の8つに大きく分類されます。

原因疾患
椎間板ヘルニア、狭窄症など
背骨の異常分離症、すべり症など
加齢変形性脊椎症、骨粗しょう症など
軟部組織筋・筋膜性腰痛など
炎症性椎間板炎、脊椎炎など
外傷骨折、捻挫など
腫瘍脊髄腫瘍、ガンの骨転移など
その他内臓性のもの、心因性のものなど

歩いていてすぐに休みたくなったり、足にしびれるような感じが出たりする場合はまず病院での診察をおすすめします。

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この中で頻繁にみることが多いのが筋・筋膜性腰痛と椎間板の疾患です。筋・筋膜性腰痛の場合、背中の多裂筋、回旋筋、最長筋、腸肋筋などの脊柱起立筋と呼ばれる筋肉や、腰方形筋、腸腰筋、腸腰靱帯、横靱帯などの筋肉・靱帯が関わっていきます。(これらだけではなくもっといっぱいありますが。)

また、この付近にある仙腸関節に炎症が起こることで出てくる腰痛もあります。

この中で一般に鍼灸やセルフケアが効くとされているのは、筋・筋膜性腰痛とヘルニア、狭窄症、その他のものとなります。(ただし、セルフケアや整体はやり方によっては悪化する恐れもあるので試される場合は自己責任でお願いします。)


東洋医学では腰は腎臓が関わっているとされていますが、こちらは基本的には加齢に伴う腰痛の場合がほとんどです。

働く世代にとっては腎臓よりもおそらく肝臓の方が合っているのではないかと私は考えます。腎臓は基本的な腰痛の場合に考えられますが、肝臓は腰をかがめたときに痛むような場合に関わってきます。腰をかがめるような動作とは、子供を抱きかかえようとする動きであったり、車の乗り降りのような動きが該当します。

他に血の巡りが悪くなることで起こる瘀血おけつタイプ、環境による寒湿タイプなどもあります。

この後の項目では腎臓タイプ、肝臓タイプそれぞれのツボも書いていますのでご自身でどちらのタイプか日々の生活を振り返りながら考えてみてください。


2.腰痛に対するセルフケア

腰痛にはストレッチや体操、ツボ押しが有効である場合が多いです。ただし、神経症状が出ている場合や、そのほかの症状(動悸、頻尿など)が出ている場合はむやみにやらず、病院での指示に従うようにお願いします。体操は基本的にはラジオ体操で十分です。

腎タイプの人は先ほども述べたように加齢による腰痛が多いです。腰痛以外の症状では、膝の脱力感、膝の屈伸力の低下、(腰痛が)動くと悪化し休むと楽になるなどがあります。

この場合のツボ押しは委中、太渓(または照海)、関元が良いでしょう。

委中は膝の真裏の中心にあります。腰痛に対する特効作用があるツボです。

太渓は内くるぶしの後ろ側(アキレス腱側)にあります。(照海は内くるぶしの真下です。)

関元はよく丹田と呼ばれる場所で、へその下のおよそ指4本分の辺りにあります。ここは押すというよりも温める方がおすすめです。

肝タイプの人は働き過ぎによる腰痛が多いです。動くと痛むのは腎タイプと似ているところがありますが、膝の無力感などは感じません。また、ストレスによるものもあるので目の充血や頭痛などもあれば肝タイプの疑いがあります。

この場合は、大敦、太衝、急脈きゅうみゃくが効果的です。

大敦と太衝は過去の記事でも紹介しているので場所が知りたい方はそちらを参照してください。

急脈のツボは腰骨の内側にあります。関元から指3本分下でそこから外側に指3.5本分横のところにあります。大腿動脈という動脈が拍動しているのがわかるところになります。ここは少し長めに押さえると効果的です。

他にも承筋しょうきん(ふくらはぎの真ん中)と呼ばれるツボや、ぎっくり腰に対してよく効くとされている腰腿点ようたいてん(左右両方の手の甲で、人差し指と中指の骨が交わる所、薬指と小指の骨が交わる所の手前の2か所)と呼ばれるツボもあります。

3.まとめ

ぎっくり腰しかり、慢性的な痛みしかり、腰痛があるとそれだけで日々の生活が苦しくなりますよね。

一番は腰痛を起こさないように予防するのが大切です。そのためにはやはり適度な運動とストレッチが一番重要な要素となります。

毎日続けるのはとても大変なことですが、例えば、夜寝る前に軽く長座体前屈で腰を伸ばしたり、朝起きたときにネコのように伸びをする程度のものでも良いと思います。

もし、これでも腰痛が起こった場合は、上述のツボ押しを試してみたり、近くの鍼灸院に相談してみてください。


過去の記事はこちら↓

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その③ 

 あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その② 


☆参考☆

図解 鍼灸療法技術ガイドⅡ(文光堂)

カラー人体解剖学(西村書店)

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