2024/06/03

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その②

 血液の働きに関してご理解いただけたでしょうか?(その①)

ここから東洋医学的視点からあなたの体質を判別していきたいと思います。

東洋医学で体質を判断する上で、よく用いられるものに「五行色体表」というものがあります。

そのほかに陰陽論や気血津液弁証、八綱弁証、臓腑弁証など多岐にわたりますが、今回は五行色体表をベースにして他の要素も含めながら見ていきたいと思います。

色体表自体の量は膨大になるのでとくによく使うものをピックアップしていきます。

五行
五臓
五腑小腸大腸膀胱
五味塩辛い
五情
五官
五華毛髪
五液
五労

次に大事な八綱弁証の虚実について見ていきます。

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寒がり自汗小便清長軟便盗汗
暑がり無汗小便不利便秘

他にも様々なものがありますが、今回見ていく分にはこれくらいで十分でしょう。
まず、虚実から見ていきますね。
虚というのは、体の中のエネルギーが足りていない状態であるということを指します。
主にいんきょ(体を冷ますためのものが足りない)、ようきょ(体を温めるものが足りない)、けっきょ(血が足りない)、気虚(元気がない)などが挙げられます。

かんというのは、じっとしていても汗をかく状態のことを指します。(気虚)

とうかんというのは寝汗のことを指します。(陰虚)

小便清長は1回のおしっこの時間が長く、透明であることを指していて、小便不利は逆におしっこが出にくい状態を指します。

実というのはエネルギーが余っている状態か一部に集中してしまっている状態を指します。

この表を参考にして、今自分の体がエネルギーが無い状態なのか、密集している状態なのかが判別できたと思います。

次に五行色体表を見ていきますね。

この表は縦に対応していっています。例えば、五情の怒(イライラ)が強くなりすぎると五臓の「肝」に影響します楽しい気分や嬉しい気分が行き過ぎるとあとで心に影響します。ある物事に執着して考えてばかりいると脾に影響します。ネガティブに考えすぎると肺に影響します。過度に怖がりすぎると腎に影響します。逆に、いつもより驚きやすかったり怖いなと感じることが多い場合は腎が弱っている可能性があるとも考えられます。

五味はどの味をよく好んで食べたり飲んだりするかという点で判別します。

例えば、すっぱいものを好んで食べたくなるような人は肝の実証になります。逆にすっぱいものを避けたいと思う場合は肝の虚証になります。

五官は目に症状が出る(充血やめまい(立ちくらみや頭に血が上ってくるようなもの)、かすみ目など)ひとは肝タイプ舌(舌の違和感、しびれなど)に症状が出るひとは心タイプ口(口内炎や口周りのにきびなど)に症状が出るひとは脾タイプ鼻(嗅覚や蓄膿など)に症状が出るひとは肺タイプ耳(難聴や耳からくるめまいなど)に症状が出るひとは腎タイプになります。

五華は爪(爪が割れやすかったり、線が出るまたはへこんだりしているものなど)に症状が出るひとは肝タイプ面色(顔色)に症状が出るひとは心タイプ唇(唇が割れたり、切れたりするようなものなど)に症状が出るひとは脾タイプ毛(産毛や体毛がよく生えてくるようなものなど)に症状が出るひとは肺タイプ髪(抜け毛や薄毛など)に症状が出るひとは腎タイプになります。

五液は涙を流しやすいひとは肝汗をかきやすいひとは心よだれが出やすいひとは脾鼻水が出やすいひとは肺つばが出やすいひとは腎のタイプになります。

よだれとつばの違いがわかりにくいというひとは、サラッとしたものがよだれ(臭いもあまりしないことが多いです)、ちょっとねばっこさを感じるものをつば(ちょっと臭いを感じることが多いです)と思っていただけるとわかりやすいかと思います。

五労は行というのは働き過ぎや動きすぎのことを指します。こういうひとは肝タイプです。よく目を使うようなひとは心タイプ、座っていることが多いひとは脾タイプ、寝ていることが多いひとは肺タイプ、立っていることが多いひとは腎タイプになります。

肝のタイプが多く当てはまったひとはストレスが多くかかっていたり、イライラしやすかったりすることが多いです。お酒をよく飲むひとはここに当てはまることも多かったりします。

心のタイプが多く当てはまったひとは気持ちが乱高下しやすかったりします。

脾のタイプが多く当てはまったひとはむくみやすかったり、お腹の調子も崩しやすかったりします。お腹や顔などにお肉がつきやすいのもこのタイプが多いです。

肺のタイプが多く当てはまったひとは肌が乾燥しやすかったり、呼吸器系が弱かったりします。アトピーのひとはここに当てはまることが多いですね。

腎のタイプが多く当てはまったひとは聞き直すことが多くなっていたり、肌にくすみが出てきやすかったりします。しみなどの悩みもここに当てはまることが多いようです。

もちろん、どれかひとつにしか当てはまらないのではなく、複数当てはまる場合もあります。

その場合はより多く当てはまった方が1番だと思ってください。その上で、セルフケアをする場合は他の当てはまったものも加えてあげるとより良い効果が得られます。

各タイプのセルフケア法についてはその③へ→

◆参考◆

新版 東洋医学概論(医道の日本社)

全訳 中医基礎理論(たにぐち書店)

針灸学 [基礎編](東洋学術出版社)

難経入門(経絡治療学会)

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