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2024/06/10

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その③

 各タイプについて自分がどのタイプなのか把握できましたか?

では、今からそれぞれのタイプ別のセルフケア法について解説していきたいと思います。

・肝タイプ
・心タイプ
・脾タイプ
・肺タイプ
・腎タイプ

・肝タイプ

肝タイプの方はストレスが多くかかっていたり、イライラしやすいのが特徴でした。

一番良い解消法は体を動かすことになります。趣味がある方は趣味に没頭してみるのも良いですね。最近ではヒーリングミュージックなんてものもあるので、そういうのを聞いてみるのも良いですし、公園などの緑があるところでぼーっとするのも良いかもしれません。

私は拳法をやっていたことがあるので、その動きで体を動かしたりします。

ツボ押しとしては、大敦、行間、太衝のツボがおすすめです。

大敦は足の親指で、爪の下の方の角(内側)にあります。肝の経穴の並びの一番初めにくるツボになります。

行間は足の親指と人差し指の間の水かきの部分になります。大敦の次にくるツボになります。

太衝は過去の記事でも紹介しました。足の甲にあり、足の親指と人差し指の間の骨が交わるところにあります。足背動脈という動脈の上にあるので、かすかにどくどくと拍動しているのが感じ取れます。

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・心タイプ

こちらはメンタルがしんどい方などが当てはまっているかと思います。自律神経が乱れている方も該当するかもしれません。

おすすめはぬるめのお風呂に長めにつかるのが良いですね。あとは深呼吸するのも良いです。

ツボ押しとしては内関、外関、合谷、太衝あたりがおすすめです。

内関は過去の記事でも紹介していますね。手首にあるツボです。このツボは他にも乗り物酔いや二日酔いなどの吐き気にも効果があります。緊張も和らげてくれるのであがり症の方にもおすすめです。(※強く押しすぎず、優しくなでるようにさすってあげてください。)

外関は内関の反対側にあるツボになります。よく内関のツボとセットで使うことが多く、私の場合は同時に刺激します。

合谷も過去の記事で紹介したかと思います。万能のツボとしても有名なツボで合谷は知ってる!という方も少なくはないのでしょうか。よく使われる症状としては胃腸症状のツボとして使うことが多いツボになります。他にも肩こりや眠気覚ましのツボとしても使われますね。

太衝は肝タイプでも紹介しました。肝と心はつながりが深く、言葉としてもよく「肝心な」などとして耳にすることも多いのではないでしょうか。血の巡りをよくしたりするツボでもあるので心タイプの方にもよく効きます。

・脾タイプ

東洋医学の中で最も重要といっても過言ではない「脾」のタイプです。過食や拒食など食に関する悩みを持っていたり、むくみなど水の巡りに関わるタイプ(後述の腎タイプも水に関わりますが)であったりします。

一番効果的な対処法としては、一日30分程度の散歩が一番効果的です。また、歩くときはスニーカーなどの底が平らなものを履いて、腕をしっかりと振りながら歩くことが大切です。

このタイプのツボ押しでおすすめなのは、太白、三陰交、大包です。

太白はこの脾タイプで一番重要なツボで、足の内側をつま先の方までなでていったときに指が止まるところにあります。足を水平に半分にしたときのライン上に取ります。

三陰交は内くるぶしのおよそ指4本分上にあります。ここは別名婦人科のツボとも呼ばれていて、婦人科疾患(月経関連や冷え性、むくみなど)に悩んでる方にもおすすめのツボになります。

大包は脇の下にあるツボでここは押さえるというよりも、お風呂などでタオルで軽くこするのがおすすめです。

・肺タイプ

肺タイプの方は呼吸器が弱かったり、乾燥肌やアトピーに悩んでる方に多いタイプになります。ちなみに、呼吸が浅い人は肺と腎の両方に該当します。

このタイプのひとはじんわりと汗をかくようなことをするのがおすすめです。方法は何でも良いです。サウナでも、運動でも、お風呂でも。ただし、辛いものを食べて汗をかくのも良いのですが、胃腸に負担がかかってしまうため、あまりおすすめはできません。

おすすめのツボは中府、尺沢、少商になります。

中府は肺の経絡(線路みたいなもの)の始まりのツボでとても大事なツボになります。説明するのが難しい場所になるのですが、大体胸の肩の付け根近くにあります。

尺沢は過去の記事でも紹介しているのでここも該当記事を参照してください。

少商は親指の爪の外側の角にあります。

・腎タイプ

ここは肌のくすみや加齢に伴うものが多いタイプになります。足腰が弱かったり、耳鳴り難聴がある人もこのタイプが多いです。

このタイプのひとはまず体に負担をかけないようにするのを意識すると良いですね。ゆっくり休むのも良いですし、冷たいものや熱いものの取り過ぎを避けるのも大事です。

ここのおすすめのツボは、湧泉、太渓、気穴になります。

湧泉は足裏の一番凹んでいるところになります。ここはあまり強く押さえず、気持ち弱めで押すのが良いです。

太渓は内くるぶしの後ろ側(アキレス腱側)にあります。ここは腎タイプで一番重要なツボになります。ここは押さえるよりも温める方が効果的です。

気穴は関元の外側で大体指0.5本分のところにあります。ここも押さえるよりも温める方が効果的です。

・まとめ

今回は3本にわたって記事を書いてみました。全部読むのは骨が折れると思いますがよろしければ是非、一度目を通していただけると嬉しいです。

また、この記事で自分がどんな体質なのか、どこを注意すれば良いのかということの参考になれれば、尚のこと嬉しいです。

もしわからないところなどあれば気軽にコメントをください。可能な限り返信させていただきます。

過去記事はこちら↓

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その② 

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その① 

2024/06/03

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その②

 血液の働きに関してご理解いただけたでしょうか?(その①)

ここから東洋医学的視点からあなたの体質を判別していきたいと思います。

東洋医学で体質を判断する上で、よく用いられるものに「五行色体表」というものがあります。

そのほかに陰陽論や気血津液弁証、八綱弁証、臓腑弁証など多岐にわたりますが、今回は五行色体表をベースにして他の要素も含めながら見ていきたいと思います。

色体表自体の量は膨大になるのでとくによく使うものをピックアップしていきます。

五行
五臓
五腑小腸大腸膀胱
五味塩辛い
五情
五官
五華毛髪
五液
五労

次に大事な八綱弁証の虚実について見ていきます。

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寒がり自汗小便清長軟便盗汗
暑がり無汗小便不利便秘

他にも様々なものがありますが、今回見ていく分にはこれくらいで十分でしょう。
まず、虚実から見ていきますね。
虚というのは、体の中のエネルギーが足りていない状態であるということを指します。
主にいんきょ(体を冷ますためのものが足りない)、ようきょ(体を温めるものが足りない)、けっきょ(血が足りない)、気虚(元気がない)などが挙げられます。

かんというのは、じっとしていても汗をかく状態のことを指します。(気虚)

とうかんというのは寝汗のことを指します。(陰虚)

小便清長は1回のおしっこの時間が長く、透明であることを指していて、小便不利は逆におしっこが出にくい状態を指します。

実というのはエネルギーが余っている状態か一部に集中してしまっている状態を指します。

この表を参考にして、今自分の体がエネルギーが無い状態なのか、密集している状態なのかが判別できたと思います。

次に五行色体表を見ていきますね。

この表は縦に対応していっています。例えば、五情の怒(イライラ)が強くなりすぎると五臓の「肝」に影響します楽しい気分や嬉しい気分が行き過ぎるとあとで心に影響します。ある物事に執着して考えてばかりいると脾に影響します。ネガティブに考えすぎると肺に影響します。過度に怖がりすぎると腎に影響します。逆に、いつもより驚きやすかったり怖いなと感じることが多い場合は腎が弱っている可能性があるとも考えられます。

五味はどの味をよく好んで食べたり飲んだりするかという点で判別します。

例えば、すっぱいものを好んで食べたくなるような人は肝の実証になります。逆にすっぱいものを避けたいと思う場合は肝の虚証になります。

五官は目に症状が出る(充血やめまい(立ちくらみや頭に血が上ってくるようなもの)、かすみ目など)ひとは肝タイプ舌(舌の違和感、しびれなど)に症状が出るひとは心タイプ口(口内炎や口周りのにきびなど)に症状が出るひとは脾タイプ鼻(嗅覚や蓄膿など)に症状が出るひとは肺タイプ耳(難聴や耳からくるめまいなど)に症状が出るひとは腎タイプになります。

五華は爪(爪が割れやすかったり、線が出るまたはへこんだりしているものなど)に症状が出るひとは肝タイプ面色(顔色)に症状が出るひとは心タイプ唇(唇が割れたり、切れたりするようなものなど)に症状が出るひとは脾タイプ毛(産毛や体毛がよく生えてくるようなものなど)に症状が出るひとは肺タイプ髪(抜け毛や薄毛など)に症状が出るひとは腎タイプになります。

五液は涙を流しやすいひとは肝汗をかきやすいひとは心よだれが出やすいひとは脾鼻水が出やすいひとは肺つばが出やすいひとは腎のタイプになります。

よだれとつばの違いがわかりにくいというひとは、サラッとしたものがよだれ(臭いもあまりしないことが多いです)、ちょっとねばっこさを感じるものをつば(ちょっと臭いを感じることが多いです)と思っていただけるとわかりやすいかと思います。

五労は行というのは働き過ぎや動きすぎのことを指します。こういうひとは肝タイプです。よく目を使うようなひとは心タイプ、座っていることが多いひとは脾タイプ、寝ていることが多いひとは肺タイプ、立っていることが多いひとは腎タイプになります。

肝のタイプが多く当てはまったひとはストレスが多くかかっていたり、イライラしやすかったりすることが多いです。お酒をよく飲むひとはここに当てはまることも多かったりします。

心のタイプが多く当てはまったひとは気持ちが乱高下しやすかったりします。

脾のタイプが多く当てはまったひとはむくみやすかったり、お腹の調子も崩しやすかったりします。お腹や顔などにお肉がつきやすいのもこのタイプが多いです。

肺のタイプが多く当てはまったひとは肌が乾燥しやすかったり、呼吸器系が弱かったりします。アトピーのひとはここに当てはまることが多いですね。

腎のタイプが多く当てはまったひとは聞き直すことが多くなっていたり、肌にくすみが出てきやすかったりします。しみなどの悩みもここに当てはまることが多いようです。

もちろん、どれかひとつにしか当てはまらないのではなく、複数当てはまる場合もあります。

その場合はより多く当てはまった方が1番だと思ってください。その上で、セルフケアをする場合は他の当てはまったものも加えてあげるとより良い効果が得られます。

各タイプのセルフケア法についてはその③へ→

◆参考◆

新版 東洋医学概論(医道の日本社)

全訳 中医基礎理論(たにぐち書店)

針灸学 [基礎編](東洋学術出版社)

難経入門(経絡治療学会)

2024/05/27

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その①

あなたは自分の体質を把握していますか?

人の身体は日々の食生活や睡眠サイクル、生活環境などによって日々変わってきてきます。

人の身体を構成している細胞の寿命は数時間~数十年とまちまちですが、今回は身体の中でいろんな役割をもつ血液細胞に関して注目しつつ、自分の体質がどんな体質なのかをしっかりと把握していただきたいと思います。

今回は最初に血液とはいったい何なのか、について書いていきたいと思います。

手っ取り早く体質について知りたい方はその②へお願いします。


そもそも血液とはいったいどんな働きをしているのかご存じでしょうか?

血液の機能は大きく8つあります。


1.血液の中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の運搬。
2.胃や腸などで吸収された栄養素または脂肪組織や肝臓から出た栄養素を運搬。
3.末梢組織で出た代謝産物を腎臓などへ送る。
4.酵素やホルモンを目的の場所まで運ぶ。
5.体液のpHや電解質組成を調整し、乳酸などを吸収する
6.ケガしたところから体液が漏れ出るのを防ぐ。
7.毒や病原体からの防御をする。
8.熱を吸収し、再分配するなどして体温を一定に調節する。

これらの8つに分類されます。


また、血液は血清と血球成分に分かれます。
血清とは血液の液体成分のことを指します。この中でさらに、水、電解質、栄養素、有機老廃物、タンパク質(アルブミン、グロブリン、フィブリノゲン)に分類されていきます。
水はこの後解説する血球を運んだり、熱を運んだりします。
電解質は細胞を活動させるために必要なものになります。
栄養素はその名の通り、細胞のエネルギーを生み出したり成長・維持させるために使われます。
有機老廃物は分解または排出される場所に運ばれていきます。
タンパク質は脂質やホルモンを運んだり、血液を固まらせるためのものになります。

血球成分は大きく3つに分類されます。赤血球、白血球、血小板です。

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赤血球はガスの運搬、白血球は防衛機能、血小板はカサブタをつくる機能になります。
赤血球の寿命は約120日もしくは1000km以上の距離を循環すると壊れてしまいます。


☆雑学コーナー☆

人の血液型はこの赤血球の膜に特殊な成分があるかどうかで決まります。

日本人の血液型の割合はA型が38.3%、B型が21.8%、O型が30.5%、AB型が9.4%となっていて、人種によってその割合は変わります。

南米の原住民はなんとO型が100%なんです。すごいですよね。


白血球はさらに顆粒白血球(好中球、好酸球、好塩基級球)と無顆粒白血球(単球、リンパ球)に分類されます。

好中球は白血球の中で最も多いものになり、その機能は身体の防御をしています。

好酸球は寄生虫に感染したり、アレルギー反応によって増加します。基本的には寄生虫をやっつける働きをします。

好塩基球はヒスタミン(かゆみの原因)を出すもので即時型アレルギー反応の原因とされています。

単球は好中球と役割が似ており、細菌を貪食したりします。それに加えて、T細胞に抗原(細菌などの原因物質)を提示したり(ここにこんなのがいるよ!なんとかして!)、サイトカインというもの(免疫細胞由来のタンパク質)を産生して生体防御や免疫防御をしています。

リンパ球にはT細胞、B細胞、NK細胞などがあります。

T細胞は身体の免疫を統制する超エリート細胞で、胸腺というところに存在しますが、そのほとんどが排除されています。排除される原因は、適切な免疫応答を100%行えないからです。100%適切に対処できるものだけが胸腺で生き残って、仕事をしているのです。

B細胞は様々な種類の抗体を産生して、適切な免疫処理をおこないます。たくさんの武器を持って、状況に合わせて使いこなす細胞、というようなイメージで良いかと思います。

NK細胞は最近よくテレビで取り上げられることが多くなっていますね。笑うと活性化して、ガンの予防になるとか言われているアレです。

また、白血球の寿命は約2~3日程度です。(成熟するまでに7~14日ほど必要とします。)

血小板は主に止血のために働きますが、その性質はとても弱いものになります。

応急処置的に止血をしてくれて、その後に血液中に含まれるフィブリノゲンというタンパク質が補強してくれます。

ただし、ビタミンKが足りなくなると止血がうまくできなくなったりします

血小板の寿命は約10~12日間で、古くなると貪食されます。

これらの細胞がわかりやすくなっているのが「はたらく細胞」シリーズになります。

漫画形式で身体の中でいつも赤血球や白血球、血小板などがどういう働きをしているのかを描いてくれています。

また、シリーズものに喫煙者や飲酒している人の身体ではどうなっているのか、赤血球や白血球が生まれるまでの過程を描いたものもあるので、もし興味があれば読んでみてください。


その②


以下は各項目の正常値(個数/1μl)になります。
赤血球:440万~600万
白血球:6000~9000
    好中球:1800~7300
    好酸球:0~700
    好塩基球:0~150
    単球:200~950
    リンパ球:1500~4000
血小板:15万~40万

◆参考◆
カラー人体解剖学
シンプル生理学
標準生理学

過去記事はこちら↓

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