2024/06/24

なんか元気が出ない...。そんなときに元気が出る方法!

皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 6月も下旬に入り、これから湿気でいやな季節になりますね。(沖縄の方はもう梅雨明けしたみたいですが。)最近はとくに熱帯の島なのではないかと思うくらいに、ムシムシしてますし雨の降り方もスコールみたいに降ってないですかね...?

私個人としてはあまり雨は好ましくないなぁと感じます。身体が重だるく感じますし、一日のやる気がそがれたり、買い物に出かけるのもひどく億劫になります。

みなさんはこんな季節の変わり目は何か気分が落ち込んだり、やる気が出なかったり身体が重だるかったりしませんか?

特に日本の気候的にもそういう症状に悩みやすい場合が多いです。

なので今回はそのなんかやる気が出ない...や、なんか身体が重だるいみたいな症状に対するセルフケアについて発信していきたいと思います。

この時期は特に、梅雨前線などの影響により気圧も不安定になりがちです。そうすると、敏感な人は頭痛や身体のだるさなどの症状が反応として出やすくなります。近年では気象病などとも呼ばれているみたいですね。

そんなときには、季節の食べ物を摂取したり、ツボ刺激が有効です。(一番良いのは適度な運動習慣ですが...。)

東洋医学では「中庸ちゅうよう」という考え方があります。これは良いものも悪いものもバランスが取れていてこそ健康であり、悪いものばかりは言わずもがな、良いものだけでも身体のバランスが崩れて健康を損なってしまうということを指します。

また、そんな東洋医学の中で五行学説というものがあります。五行学説というのはいろんなものを5つに大別してそれぞれに当てはめていく考え方で、鍼灸治療の基本でもあります。その中には、人間の内臓の区別もあれば感情、体臭、味覚、食物、果ては季節の分類まであります。五行学説の中でも梅雨に該当する食べ物は

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五行長夏
五臓
五果
五菜韮(にら)薤(らっきょう)藿(マメの葉)
五畜
五穀黍(モチキビ)稷(タカキビ)
五味鹹(しおからい)
※五畜、五穀=「素問」金匱真言論篇第四参照

になります。

この長夏というのがいわゆる季節の変わり目を指しており、それぞれに対応する食材を摂取するのがおすすめです。

私がおすすめするのはこの中には入っていませんが、梅なんかも良いです。とくに梅酢などをよくお風呂上がりに飲んだりしてます。

酸味と甘みがほどよくマッチして、体力回復にも良いですし何よりもサッパリします。

ツボでおすすめなのは、関元、中脘、足三里、三陰交、湧泉ゆうせんです。

関元は過去の記事で紹介しているのでそちらを参照してください。

中脘は、へそとみぞおちを結んだ直線上のちょうど真ん中あたりにあります。ここは温めるようにしてください。このツボは他にも胃の不快感や不調などにも効果的です。

足三里湧泉も過去の記事で紹介しているのでそちらを参照してください。

まとめ

何事も過ぎたるは及ばざるがごとしのことわざのように食べ過ぎや食べなさすぎはよくありません。「程ほど」にが大切です。

雨も多く気分もあまり上がりませんが、適度に動いて適度に食べて梅雨と夏を乗り切りましょう。

過去の記事↓

腰痛に効果的なセルフケア 

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その③ 


☆参考☆

新版 東洋医学概論(医道の日本社)

2024/06/17

腰痛に効果的なセルフケア

 肩こりに次いで悩みが多いのが腰痛ですよね。

育児や家事、仕事での荷物の移動や座りっぱなしなど様々な原因でなっています。

そこで今回は腰痛に関する内容をまとめてみました。

1.腰痛って何で起こるの?

2.腰痛に対するセルフケア

3.まとめ

1.腰痛って何で起こるの?

腰痛の生涯罹患率は約80%といわれていて、人が二足歩行をする以上切っても切り離せない疾患の一つといえます。また、一口に腰痛と言っても、立ち上がるときに痛むとか、腰をかがめたときに痛む、歩くときに痛むなど痛み方も異なると思います。

腰痛が起こる原因としてあげられるのは以下の8つに大きく分類されます。

原因疾患
椎間板ヘルニア、狭窄症など
背骨の異常分離症、すべり症など
加齢変形性脊椎症、骨粗しょう症など
軟部組織筋・筋膜性腰痛など
炎症性椎間板炎、脊椎炎など
外傷骨折、捻挫など
腫瘍脊髄腫瘍、ガンの骨転移など
その他内臓性のもの、心因性のものなど

歩いていてすぐに休みたくなったり、足にしびれるような感じが出たりする場合はまず病院での診察をおすすめします。

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この中で頻繁にみることが多いのが筋・筋膜性腰痛と椎間板の疾患です。筋・筋膜性腰痛の場合、背中の多裂筋、回旋筋、最長筋、腸肋筋などの脊柱起立筋と呼ばれる筋肉や、腰方形筋、腸腰筋、腸腰靱帯、横靱帯などの筋肉・靱帯が関わっていきます。(これらだけではなくもっといっぱいありますが。)

また、この付近にある仙腸関節に炎症が起こることで出てくる腰痛もあります。

この中で一般に鍼灸やセルフケアが効くとされているのは、筋・筋膜性腰痛とヘルニア、狭窄症、その他のものとなります。(ただし、セルフケアや整体はやり方によっては悪化する恐れもあるので試される場合は自己責任でお願いします。)


東洋医学では腰は腎臓が関わっているとされていますが、こちらは基本的には加齢に伴う腰痛の場合がほとんどです。

働く世代にとっては腎臓よりもおそらく肝臓の方が合っているのではないかと私は考えます。腎臓は基本的な腰痛の場合に考えられますが、肝臓は腰をかがめたときに痛むような場合に関わってきます。腰をかがめるような動作とは、子供を抱きかかえようとする動きであったり、車の乗り降りのような動きが該当します。

他に血の巡りが悪くなることで起こる瘀血おけつタイプ、環境による寒湿タイプなどもあります。

この後の項目では腎臓タイプ、肝臓タイプそれぞれのツボも書いていますのでご自身でどちらのタイプか日々の生活を振り返りながら考えてみてください。


2.腰痛に対するセルフケア

腰痛にはストレッチや体操、ツボ押しが有効である場合が多いです。ただし、神経症状が出ている場合や、そのほかの症状(動悸、頻尿など)が出ている場合はむやみにやらず、病院での指示に従うようにお願いします。体操は基本的にはラジオ体操で十分です。

腎タイプの人は先ほども述べたように加齢による腰痛が多いです。腰痛以外の症状では、膝の脱力感、膝の屈伸力の低下、(腰痛が)動くと悪化し休むと楽になるなどがあります。

この場合のツボ押しは委中、太渓(または照海)、関元が良いでしょう。

委中は膝の真裏の中心にあります。腰痛に対する特効作用があるツボです。

太渓は内くるぶしの後ろ側(アキレス腱側)にあります。(照海は内くるぶしの真下です。)

関元はよく丹田と呼ばれる場所で、へその下のおよそ指4本分の辺りにあります。ここは押すというよりも温める方がおすすめです。

肝タイプの人は働き過ぎによる腰痛が多いです。動くと痛むのは腎タイプと似ているところがありますが、膝の無力感などは感じません。また、ストレスによるものもあるので目の充血や頭痛などもあれば肝タイプの疑いがあります。

この場合は、大敦、太衝、急脈きゅうみゃくが効果的です。

大敦と太衝は過去の記事でも紹介しているので場所が知りたい方はそちらを参照してください。

急脈のツボは腰骨の内側にあります。関元から指3本分下でそこから外側に指3.5本分横のところにあります。大腿動脈という動脈が拍動しているのがわかるところになります。ここは少し長めに押さえると効果的です。

他にも承筋しょうきん(ふくらはぎの真ん中)と呼ばれるツボや、ぎっくり腰に対してよく効くとされている腰腿点ようたいてん(左右両方の手の甲で、人差し指と中指の骨が交わる所、薬指と小指の骨が交わる所の手前の2か所)と呼ばれるツボもあります。

3.まとめ

ぎっくり腰しかり、慢性的な痛みしかり、腰痛があるとそれだけで日々の生活が苦しくなりますよね。

一番は腰痛を起こさないように予防するのが大切です。そのためにはやはり適度な運動とストレッチが一番重要な要素となります。

毎日続けるのはとても大変なことですが、例えば、夜寝る前に軽く長座体前屈で腰を伸ばしたり、朝起きたときにネコのように伸びをする程度のものでも良いと思います。

もし、これでも腰痛が起こった場合は、上述のツボ押しを試してみたり、近くの鍼灸院に相談してみてください。


過去の記事はこちら↓

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その③ 

 あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その② 


☆参考☆

図解 鍼灸療法技術ガイドⅡ(文光堂)

カラー人体解剖学(西村書店)

2024/06/10

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その③

 各タイプについて自分がどのタイプなのか把握できましたか?

では、今からそれぞれのタイプ別のセルフケア法について解説していきたいと思います。

・肝タイプ
・心タイプ
・脾タイプ
・肺タイプ
・腎タイプ

・肝タイプ

肝タイプの方はストレスが多くかかっていたり、イライラしやすいのが特徴でした。

一番良い解消法は体を動かすことになります。趣味がある方は趣味に没頭してみるのも良いですね。最近ではヒーリングミュージックなんてものもあるので、そういうのを聞いてみるのも良いですし、公園などの緑があるところでぼーっとするのも良いかもしれません。

私は拳法をやっていたことがあるので、その動きで体を動かしたりします。

ツボ押しとしては、大敦、行間、太衝のツボがおすすめです。

大敦は足の親指で、爪の下の方の角(内側)にあります。肝の経穴の並びの一番初めにくるツボになります。

行間は足の親指と人差し指の間の水かきの部分になります。大敦の次にくるツボになります。

太衝は過去の記事でも紹介しました。足の甲にあり、足の親指と人差し指の間の骨が交わるところにあります。足背動脈という動脈の上にあるので、かすかにどくどくと拍動しているのが感じ取れます。

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・心タイプ

こちらはメンタルがしんどい方などが当てはまっているかと思います。自律神経が乱れている方も該当するかもしれません。

おすすめはぬるめのお風呂に長めにつかるのが良いですね。あとは深呼吸するのも良いです。

ツボ押しとしては内関、外関、合谷、太衝あたりがおすすめです。

内関は過去の記事でも紹介していますね。手首にあるツボです。このツボは他にも乗り物酔いや二日酔いなどの吐き気にも効果があります。緊張も和らげてくれるのであがり症の方にもおすすめです。(※強く押しすぎず、優しくなでるようにさすってあげてください。)

外関は内関の反対側にあるツボになります。よく内関のツボとセットで使うことが多く、私の場合は同時に刺激します。

合谷も過去の記事で紹介したかと思います。万能のツボとしても有名なツボで合谷は知ってる!という方も少なくはないのでしょうか。よく使われる症状としては胃腸症状のツボとして使うことが多いツボになります。他にも肩こりや眠気覚ましのツボとしても使われますね。

太衝は肝タイプでも紹介しました。肝と心はつながりが深く、言葉としてもよく「肝心な」などとして耳にすることも多いのではないでしょうか。血の巡りをよくしたりするツボでもあるので心タイプの方にもよく効きます。

・脾タイプ

東洋医学の中で最も重要といっても過言ではない「脾」のタイプです。過食や拒食など食に関する悩みを持っていたり、むくみなど水の巡りに関わるタイプ(後述の腎タイプも水に関わりますが)であったりします。

一番効果的な対処法としては、一日30分程度の散歩が一番効果的です。また、歩くときはスニーカーなどの底が平らなものを履いて、腕をしっかりと振りながら歩くことが大切です。

このタイプのツボ押しでおすすめなのは、太白、三陰交、大包です。

太白はこの脾タイプで一番重要なツボで、足の内側をつま先の方までなでていったときに指が止まるところにあります。足を水平に半分にしたときのライン上に取ります。

三陰交は内くるぶしのおよそ指4本分上にあります。ここは別名婦人科のツボとも呼ばれていて、婦人科疾患(月経関連や冷え性、むくみなど)に悩んでる方にもおすすめのツボになります。

大包は脇の下にあるツボでここは押さえるというよりも、お風呂などでタオルで軽くこするのがおすすめです。

・肺タイプ

肺タイプの方は呼吸器が弱かったり、乾燥肌やアトピーに悩んでる方に多いタイプになります。ちなみに、呼吸が浅い人は肺と腎の両方に該当します。

このタイプのひとはじんわりと汗をかくようなことをするのがおすすめです。方法は何でも良いです。サウナでも、運動でも、お風呂でも。ただし、辛いものを食べて汗をかくのも良いのですが、胃腸に負担がかかってしまうため、あまりおすすめはできません。

おすすめのツボは中府、尺沢、少商になります。

中府は肺の経絡(線路みたいなもの)の始まりのツボでとても大事なツボになります。説明するのが難しい場所になるのですが、大体胸の肩の付け根近くにあります。

尺沢は過去の記事でも紹介しているのでここも該当記事を参照してください。

少商は親指の爪の外側の角にあります。

・腎タイプ

ここは肌のくすみや加齢に伴うものが多いタイプになります。足腰が弱かったり、耳鳴り難聴がある人もこのタイプが多いです。

このタイプのひとはまず体に負担をかけないようにするのを意識すると良いですね。ゆっくり休むのも良いですし、冷たいものや熱いものの取り過ぎを避けるのも大事です。

ここのおすすめのツボは、湧泉、太渓、気穴になります。

湧泉は足裏の一番凹んでいるところになります。ここはあまり強く押さえず、気持ち弱めで押すのが良いです。

太渓は内くるぶしの後ろ側(アキレス腱側)にあります。ここは腎タイプで一番重要なツボになります。ここは押さえるよりも温める方が効果的です。

気穴は関元の外側で大体指0.5本分のところにあります。ここも押さえるよりも温める方が効果的です。

・まとめ

今回は3本にわたって記事を書いてみました。全部読むのは骨が折れると思いますがよろしければ是非、一度目を通していただけると嬉しいです。

また、この記事で自分がどんな体質なのか、どこを注意すれば良いのかということの参考になれれば、尚のこと嬉しいです。

もしわからないところなどあれば気軽にコメントをください。可能な限り返信させていただきます。

過去記事はこちら↓

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その② 

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その① 

2024/06/03

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その②

 血液の働きに関してご理解いただけたでしょうか?(その①)

ここから東洋医学的視点からあなたの体質を判別していきたいと思います。

東洋医学で体質を判断する上で、よく用いられるものに「五行色体表」というものがあります。

そのほかに陰陽論や気血津液弁証、八綱弁証、臓腑弁証など多岐にわたりますが、今回は五行色体表をベースにして他の要素も含めながら見ていきたいと思います。

色体表自体の量は膨大になるのでとくによく使うものをピックアップしていきます。

五行
五臓
五腑小腸大腸膀胱
五味塩辛い
五情
五官
五華毛髪
五液
五労

次に大事な八綱弁証の虚実について見ていきます。

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寒がり自汗小便清長軟便盗汗
暑がり無汗小便不利便秘

他にも様々なものがありますが、今回見ていく分にはこれくらいで十分でしょう。
まず、虚実から見ていきますね。
虚というのは、体の中のエネルギーが足りていない状態であるということを指します。
主にいんきょ(体を冷ますためのものが足りない)、ようきょ(体を温めるものが足りない)、けっきょ(血が足りない)、気虚(元気がない)などが挙げられます。

かんというのは、じっとしていても汗をかく状態のことを指します。(気虚)

とうかんというのは寝汗のことを指します。(陰虚)

小便清長は1回のおしっこの時間が長く、透明であることを指していて、小便不利は逆におしっこが出にくい状態を指します。

実というのはエネルギーが余っている状態か一部に集中してしまっている状態を指します。

この表を参考にして、今自分の体がエネルギーが無い状態なのか、密集している状態なのかが判別できたと思います。

次に五行色体表を見ていきますね。

この表は縦に対応していっています。例えば、五情の怒(イライラ)が強くなりすぎると五臓の「肝」に影響します楽しい気分や嬉しい気分が行き過ぎるとあとで心に影響します。ある物事に執着して考えてばかりいると脾に影響します。ネガティブに考えすぎると肺に影響します。過度に怖がりすぎると腎に影響します。逆に、いつもより驚きやすかったり怖いなと感じることが多い場合は腎が弱っている可能性があるとも考えられます。

五味はどの味をよく好んで食べたり飲んだりするかという点で判別します。

例えば、すっぱいものを好んで食べたくなるような人は肝の実証になります。逆にすっぱいものを避けたいと思う場合は肝の虚証になります。

五官は目に症状が出る(充血やめまい(立ちくらみや頭に血が上ってくるようなもの)、かすみ目など)ひとは肝タイプ舌(舌の違和感、しびれなど)に症状が出るひとは心タイプ口(口内炎や口周りのにきびなど)に症状が出るひとは脾タイプ鼻(嗅覚や蓄膿など)に症状が出るひとは肺タイプ耳(難聴や耳からくるめまいなど)に症状が出るひとは腎タイプになります。

五華は爪(爪が割れやすかったり、線が出るまたはへこんだりしているものなど)に症状が出るひとは肝タイプ面色(顔色)に症状が出るひとは心タイプ唇(唇が割れたり、切れたりするようなものなど)に症状が出るひとは脾タイプ毛(産毛や体毛がよく生えてくるようなものなど)に症状が出るひとは肺タイプ髪(抜け毛や薄毛など)に症状が出るひとは腎タイプになります。

五液は涙を流しやすいひとは肝汗をかきやすいひとは心よだれが出やすいひとは脾鼻水が出やすいひとは肺つばが出やすいひとは腎のタイプになります。

よだれとつばの違いがわかりにくいというひとは、サラッとしたものがよだれ(臭いもあまりしないことが多いです)、ちょっとねばっこさを感じるものをつば(ちょっと臭いを感じることが多いです)と思っていただけるとわかりやすいかと思います。

五労は行というのは働き過ぎや動きすぎのことを指します。こういうひとは肝タイプです。よく目を使うようなひとは心タイプ、座っていることが多いひとは脾タイプ、寝ていることが多いひとは肺タイプ、立っていることが多いひとは腎タイプになります。

肝のタイプが多く当てはまったひとはストレスが多くかかっていたり、イライラしやすかったりすることが多いです。お酒をよく飲むひとはここに当てはまることも多かったりします。

心のタイプが多く当てはまったひとは気持ちが乱高下しやすかったりします。

脾のタイプが多く当てはまったひとはむくみやすかったり、お腹の調子も崩しやすかったりします。お腹や顔などにお肉がつきやすいのもこのタイプが多いです。

肺のタイプが多く当てはまったひとは肌が乾燥しやすかったり、呼吸器系が弱かったりします。アトピーのひとはここに当てはまることが多いですね。

腎のタイプが多く当てはまったひとは聞き直すことが多くなっていたり、肌にくすみが出てきやすかったりします。しみなどの悩みもここに当てはまることが多いようです。

もちろん、どれかひとつにしか当てはまらないのではなく、複数当てはまる場合もあります。

その場合はより多く当てはまった方が1番だと思ってください。その上で、セルフケアをする場合は他の当てはまったものも加えてあげるとより良い効果が得られます。

各タイプのセルフケア法についてはその③へ→

◆参考◆

新版 東洋医学概論(医道の日本社)

全訳 中医基礎理論(たにぐち書店)

針灸学 [基礎編](東洋学術出版社)

難経入門(経絡治療学会)

2024/05/27

あなたの体質はどれ?体質からわかる健康・美容対策とは!?その①

あなたは自分の体質を把握していますか?

人の身体は日々の食生活や睡眠サイクル、生活環境などによって日々変わってきてきます。

人の身体を構成している細胞の寿命は数時間~数十年とまちまちですが、今回は身体の中でいろんな役割をもつ血液細胞に関して注目しつつ、自分の体質がどんな体質なのかをしっかりと把握していただきたいと思います。

今回は最初に血液とはいったい何なのか、について書いていきたいと思います。

手っ取り早く体質について知りたい方はその②へお願いします。


そもそも血液とはいったいどんな働きをしているのかご存じでしょうか?

血液の機能は大きく8つあります。


1.血液の中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の運搬。
2.胃や腸などで吸収された栄養素または脂肪組織や肝臓から出た栄養素を運搬。
3.末梢組織で出た代謝産物を腎臓などへ送る。
4.酵素やホルモンを目的の場所まで運ぶ。
5.体液のpHや電解質組成を調整し、乳酸などを吸収する
6.ケガしたところから体液が漏れ出るのを防ぐ。
7.毒や病原体からの防御をする。
8.熱を吸収し、再分配するなどして体温を一定に調節する。

これらの8つに分類されます。


また、血液は血清と血球成分に分かれます。
血清とは血液の液体成分のことを指します。この中でさらに、水、電解質、栄養素、有機老廃物、タンパク質(アルブミン、グロブリン、フィブリノゲン)に分類されていきます。
水はこの後解説する血球を運んだり、熱を運んだりします。
電解質は細胞を活動させるために必要なものになります。
栄養素はその名の通り、細胞のエネルギーを生み出したり成長・維持させるために使われます。
有機老廃物は分解または排出される場所に運ばれていきます。
タンパク質は脂質やホルモンを運んだり、血液を固まらせるためのものになります。

血球成分は大きく3つに分類されます。赤血球、白血球、血小板です。

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赤血球はガスの運搬、白血球は防衛機能、血小板はカサブタをつくる機能になります。
赤血球の寿命は約120日もしくは1000km以上の距離を循環すると壊れてしまいます。


☆雑学コーナー☆

人の血液型はこの赤血球の膜に特殊な成分があるかどうかで決まります。

日本人の血液型の割合はA型が38.3%、B型が21.8%、O型が30.5%、AB型が9.4%となっていて、人種によってその割合は変わります。

南米の原住民はなんとO型が100%なんです。すごいですよね。


白血球はさらに顆粒白血球(好中球、好酸球、好塩基級球)と無顆粒白血球(単球、リンパ球)に分類されます。

好中球は白血球の中で最も多いものになり、その機能は身体の防御をしています。

好酸球は寄生虫に感染したり、アレルギー反応によって増加します。基本的には寄生虫をやっつける働きをします。

好塩基球はヒスタミン(かゆみの原因)を出すもので即時型アレルギー反応の原因とされています。

単球は好中球と役割が似ており、細菌を貪食したりします。それに加えて、T細胞に抗原(細菌などの原因物質)を提示したり(ここにこんなのがいるよ!なんとかして!)、サイトカインというもの(免疫細胞由来のタンパク質)を産生して生体防御や免疫防御をしています。

リンパ球にはT細胞、B細胞、NK細胞などがあります。

T細胞は身体の免疫を統制する超エリート細胞で、胸腺というところに存在しますが、そのほとんどが排除されています。排除される原因は、適切な免疫応答を100%行えないからです。100%適切に対処できるものだけが胸腺で生き残って、仕事をしているのです。

B細胞は様々な種類の抗体を産生して、適切な免疫処理をおこないます。たくさんの武器を持って、状況に合わせて使いこなす細胞、というようなイメージで良いかと思います。

NK細胞は最近よくテレビで取り上げられることが多くなっていますね。笑うと活性化して、ガンの予防になるとか言われているアレです。

また、白血球の寿命は約2~3日程度です。(成熟するまでに7~14日ほど必要とします。)

血小板は主に止血のために働きますが、その性質はとても弱いものになります。

応急処置的に止血をしてくれて、その後に血液中に含まれるフィブリノゲンというタンパク質が補強してくれます。

ただし、ビタミンKが足りなくなると止血がうまくできなくなったりします

血小板の寿命は約10~12日間で、古くなると貪食されます。

これらの細胞がわかりやすくなっているのが「はたらく細胞」シリーズになります。

漫画形式で身体の中でいつも赤血球や白血球、血小板などがどういう働きをしているのかを描いてくれています。

また、シリーズものに喫煙者や飲酒している人の身体ではどうなっているのか、赤血球や白血球が生まれるまでの過程を描いたものもあるので、もし興味があれば読んでみてください。


その②


以下は各項目の正常値(個数/1μl)になります。
赤血球:440万~600万
白血球:6000~9000
    好中球:1800~7300
    好酸球:0~700
    好塩基球:0~150
    単球:200~950
    リンパ球:1500~4000
血小板:15万~40万

◆参考◆
カラー人体解剖学
シンプル生理学
標準生理学

過去記事はこちら↓

2024/05/20

健康的に美白美人に!身体の内側からきれいになる!

 最近では外に出ると紫外線が強くて日傘やクリームが手放せなくなってきていますね。

化粧品などでも肌に良い成分を混ぜていたり、いつの時代でも美への探求は尽きません。

とくに最近は男性も意識し始めていて、韓国などでも盛んに美への取り組みが行われていますね。

今回はそんな美への探求が止まらないあなたに、化粧品などの効果をより高めていくために必要なことを発信していきたいと思います。

基本的には食生活の改善が最重要です。

私の周りでも、サプリメントさえ摂っていれば良いでしょ?みたいな考えの方が多いのですが、それは大きな間違いです。

サプリメントというのはあくまで、栄養「補助」食品です。

その辺りの説明も踏まえて今回は発信していきたいと思います。

続きを読む▽
  1. サプリメントだけではダメなの?
  2. 各栄養素の解説
    ・脂溶性ビタミン(ビタミンD、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンE)
    ・水溶性ビタミン(ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)
  3. まとめ

1.サプリメントだけではダメなの?

実はダメなんです!

効率的に摂取できて良いじゃないか、とも思いますがダメなんです。

というのも、本来人間の身体というのは食べ物を噛んで唾液と混ぜ、胃に送ります。そして胃で消化されて、小腸に運ばれ、大腸へ行き排出されます。

その際に食べ物の栄養はどこから吸収されていると思いますか?

小腸にある腸絨毛(ちょうじゅうもう)とよばれる細かい毛から吸収されています。

腸の内容物が小腸の中をゆっくりと移動する間に食べ物の栄養分の大部分がここで吸収されるのですが、野菜や肉などの食べ物ではなくサプリメントだけで吸収しようとすると、この腸絨毛が段々と減っていきます。必要なものと必要でないものに分けて次に送る、なんて面倒な仕事をしなくて済むようになりますからね。

必要最低限で良ければこんなに要らないよね?と、どんどん居なくなってしまいます。

結果、栄養素の吸収能力が低下していくという悪循環に陥ります。

なので、腸絨毛を減らさないようにしっかりとご飯を食べて、補助的にサプリメントを用いるのが一番良いのです。

2.各栄養素の解説

ビタミンは大きく脂溶性と水溶性の2つに分けられます。

吸収のされ方が異なるという程度の違いなのでここはさらっといきます。大事なのはそれぞれの中身(何に効果的なのか)ということですね。

・脂溶性ビタミン

脂溶性ビタミンは4種類だけになります。他のサイトを見るとよくADEKの順で表記されていますが、ここでは覚えやすいようにDAKEと表記しています。(脂溶性ビタミンは4つDAKE)と覚えられます。

ビタミンAには肌のターンオーバーを促進したり、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンといった肌を構成する様々な成分の産生を促す効果があります。

肌細胞の分裂、分化を促進する作用を持っており、細胞レベルで健康な肌へ導くために必須のビタミンです。

また、細胞の保護や皮脂分泌のコントロールにも関わっているため、毛穴やニキビに悩んでいる方はビタミンAの摂取が不足している可能性があります。

ビタミンEは肌のバリア機能を維持して肌を守りながら、同時に皮膚の奥深くまで浸透することで皮脂の分泌をコントロールする作用も持っています。

バリア機能の回復を早め、肌の水分を逃さないようにして、潤いとハリを取り戻してくれる役割を担っています。

・水溶性ビタミン

ビタミンB群は数多くあり、それぞれが身体の健康にとても大きく影響しています。その中で肌の美容に関わるのは、ビタミンB2、B6、B12です。

ビタミンB2、B6は人間の皮膚を構成する重要な栄養素であるタンパク質、脂質の代謝に関わるビタミンです。

肌のターンオーバーを活性化させることで代謝を促進し、健康的で美しい肌の維持に関わっています。

脂質代謝にも関与しているため、過剰な皮脂分泌を抑制することで毛穴の開きやニキビ、肌荒れの予防にも効果的です。

また、女性ホルモンであるエストロゲンの代謝にも関わっているため、ホルモンバランスに関与して肌の調子を整えるとも言われています。

また、ビタミンB12も同様に、核酸やアミノ酸、タンパク質の合成をサポートしています。

赤血球を作るのためにビタミンB12は必要不可欠なので、貧血も予防します。睡眠と覚醒のリズムに関わっているため、睡眠をサポートする効果もあると言われています。

また、赤血球がよく作られていれば、血色の良い肌にもなり得ます。

睡眠不足は、肌の健康に関わる「成長ホルモン」などのホルモンバランスの乱れにつながります。

ビタミンB12も、長く美しい肌を維持するためにはとても重要な役割を担っています。

他にも腸内環境を整えてくれたり、肌の再生や保湿など直接美容とはつながっていなくても間接的に美容につながる栄養素ばかりです。

3.まとめ

元気いっぱいの人ってこちらも元気がもらえるような気がしませんか?

食生活を見直し、心身共に元気に健康になれば身体の内と外の両方がきれいになっていきます。

なお、以下に各栄養の入った食材をわかりやすく書いてくれているサイトがあるのでそちらもよろしければ、ご覧ください。

ちなみに、お灸で用いられる艾(もぐさ)はよもぎからできていて、そこに含まれている精油成分が美肌作用を持っていたりするかもしれません(断言すると怒られてしまうので...)。

なので美肌美人になりたい方は一度、美容鍼灸をやっている鍼灸院を訪ねてみても良いと思います。

☆参考文献☆

カラー人体解剖学

標準生理学

 共立美容外科コラム   

 森永製菓プロテイン公式サイト   

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2024/05/13

現代人が一番悩まされている症状!?肩こりに対する効果的な対策!

仕事や育児など様々な原因で悩まされる肩こり...。

最近ではyoutubeやInstagramなどのSNSでも解消法!といってたくさん情報が出ていますね。

それだけ多くの人たちが悩み、苦しんでいることだと思います。


今回は肩こりに対するセルフケアについて発信していきたいと思います。


  1. 肩こりって何で起こるの?
    ・西洋的視点
    ・東洋的視点
  2. 肩こりに効果的な対策法
    ・首を動かす筋肉
    ・肩を動かす筋肉
    ・目を動かす筋肉
  3. まとめ

以上の3点に絞って発信します。

1.肩こりって何で起こるの?

・西洋的視点

肩こりとは大きく分けて3つに分類されます。①本態性肩こり、②症候性肩こり、③心因性肩こりの3つです。

筋肉疲労が起こる原因として多いのは①の本態性肩こりであり、長時間同じ体勢で動かなかったり、逆に酷使することによる筋肉疲労で起こることが多いです。

②の症候性肩こりとは首や肩、胸郭と呼ばれる胸回りの病気や関連痛といった肩とは別の所の病気が原因であるものもあります。この場合はセルフケアをしても一時的な効果しか得られず、また一時的に楽になるために病院にかかることをしないで発見が遅れる場合もあるので注意してください。この場合、他の症状も出ることが多いので肩こりだけでなく、いつもと何か違うな?と感じたらすぐに病院にかかってください。(例:頸椎椎間板ヘルニア、狭心症など)

③の心因性肩こりはストレスなどの精神的負荷による肩こりです。ストレスがかかることにより無意識に肩に力が入ったり、食いしばりが起こったりすることが原因であったりします。

・東洋的視点

肩こりとは東洋医学でいう「痹証(ひしょう)」という病態になります。

気・血・津・液が停滞または不足することにより肩こりが引き起こされます。

比較的強い痛みを感じるような肩こりはこれらが停滞していることが多く、痛みは弱いが倦怠感があったり、感覚が鈍くなっていたりするとこれらが不足していることが多いです。

主に風邪、寒邪、湿邪によるものが多いとされています。

これらの○邪がどういったものであるかは専門的な説明になりますので気になる方がいらっしゃればまた記事にします。

さて、では本題に入っていきたいと思います。最近では様々なストレッチや運動法が世間に発信されていますね。私もよく見ることがあるのですが、肩こりにはこうすると良い!みたいな発信が多い気がします。

確かにどのやり方も間違ってはいません。でも、それが本当にあなたに合っていますか?となると疑問点も存在します。

どこの筋肉が筋肉疲労などの問題を起こしているのか、それを意識してやらないとあまり効果は感じられないのではないでしょうか。

なので今回は筋肉別に効果的な対策を発信していきたいと思います。

なお、今回の発信は本態性肩こりに対する対策法になります。

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2.肩こりに効果的な対策法

肩こりに関わっている筋肉は大きく分けて首を動かす筋肉、肩を動かす筋肉、目を動かす筋肉の3つに分かれます。

首を動かす筋肉は代表的なもので頭・頸板状筋、斜角筋、僧帽筋があります。

肩を動かす筋肉は三角筋、肩甲挙筋、大・小菱形筋、棘上・下筋、大・小円筋、大・小胸筋があります。

目を動かす筋肉は後頭下筋があります。

※今回お伝えするセルフケアの対象となる筋肉のみとさせていただきます。

◆首を動かす筋肉のセルフケア◆

1. 右手で左の耳を上から触るように頭を抱えます。

2. そのまま右手で首を右に倒すように引きます。

これを反対側も同様にやっていきます。一回につき5秒ほど、ゆっくりと痛みのないようにやりましょう。

3. 利き手の手のひらで顎下を支えるようにします。

4. そのまま首を後ろに倒すように手で押し上げます。

痛くない範囲でいけるところまでいきましょう。そのままの状態で3~5秒キープします。

その後、ゆっくりと首を元の位置に戻します。

5. 頭の後ろで手を組みます。

6. そのまま首を前に倒すように伸ばしていきます。

どれも痛くない、心地よい範囲で3~5秒キープします。

もどすときはゆっくりとお願いします。

◆肩を動かす筋肉のセルフケア◆

1. 手を組んだ状態で頭上に伸びをします。

2.そのままの状態で左右に身体を倒します。(脇腹を伸ばすようなイメージで倒します)

3.身体を1の状態まで戻して、伸びをしているMAX状態で前に腕を伸ばします。

4.身体を元に戻して、今度は後ろで手を組み、腕を限界まで後ろに伸ばした状態で腕を上に上げていきます。

※各5秒程度やっていきます。

◆目を動かす筋肉のセルフケア◆

1.両手をパーの状態にします。

2.耳の上辺りで頭をつかむように両手をかぶせます。

3.親指があたる辺りが後頭下筋になります。そこを心地よい強さで5秒ほど押さえて、5秒かけてゆっくりと離しましょう。

3.まとめ

肩こりのセルフケアはいかがだったでしょうか?

今回はストレッチをメインで紹介してみました。他にもツボ押しなどやれることはいっぱいあります。

ここで一番大事なのは、自分がどこに不調を感じ、そこのケアを狙ってできているか、ということになります。

私も特にPC作業をしている最中や終わった後などはこのようなストレッチを行うことが多いです。

ちなみに私は全ての筋肉に負担がかかっているなと感じるので全てのストレッチをやっています。

これをやった後は首肩周りがとてもすっきりします。

みなさんもぜひ、試してみてください。

なお、鍼灸もとても効果的です。もし、興味をもっていただけたなら一度お近くの鍼灸院を訪ねてみてください。


☆参考文献

カラー人体解剖学(西村書店)

鍼灸療法技術ガイドⅡ(文光堂)

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